ヨーロッパ・ソーラー・イノベーションが商材拡充 ソリューション提案に力点
2017.03.01
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太陽光商社のヨーロッパ・ソーラー・イノベーション(=ESI、土肥宏吉社長)が存在感を高めている。太陽光パネルやPCS(パワーコンディショナ)の品数を拡充させ、ソリューション提案に力を入れている。
ESIは、昨年から国内外で仕入れルートを広げ、品揃えを充実させている。
同社が取引を結ぶ太陽光パネルメーカーは、パナソニック、ソーラーフロンティア、独ソーラーワールド、中ジンコソーラー、中フォノソーラー、韓ハンファQセルズなど10社を超える。
PCS(パワーコンディショナ)はさらに多く、独SMAをはじめ、田淵電機、安川電機、山洋電気、中サングロウのほか、10社近くのメーカーから製品を調達、今年はさらに増える模様だ。
ESIの販売力は、いまやメーカーの間でも認知されている。それだけに、多くのメーカーが製品を売り込みにESIを訪れるようになったようだ。土肥社長はこう状況を語る。
「日本に進出される海外のパネルメーカーさんは、日本での販路拡大を目的に、当社にお声をかけてくださるようになった。非常にありがたいことです」。
むろん、扱う製品が増えれば、ESIは提案の幅が広がる。競合他社との差別化に繋がるため、意図して品数の拡充に努めているようにも思えるが、土肥社長によると、「最近は、お客様のニーズが多様化しています。どのお客様にも最適な製品を使っていただこうと、細かい要望にお応えしていくうちに、自然と扱う製品の種類が増えていったというのが、正直なところです」。
製品数の拡大は顧客主義の延長線上というわけだが、同社は顧客の要望をそのまま受け入れているわけではない。
「お客様のニーズを念頭に、当社の目線も提示させていただきながら、最適な製品を提案できるように心掛けています。そこで当社では、お客様のニーズをカテゴライズし、ソリューションとして、パネルとPCSの組み合わせを用意しました」(土肥社長)。
ESIが示した3つのソリューション
土肥社長のいう「ソリューション」は大きく3つある。
第一に、〝メイド・イン・ジャパン〞を志向する方々へのソリューションだ。いまや日本製は品質が良いという認識が国内外に浸透しているため、〝メイド・イン・ジャパン〞志向とは、すなわち品質重視派とも換言できる。
ESIは、日本製志向の顧客に対して、住宅・低圧向けは、太陽光パネルがパナソニックか、ソーラーフロンティア、PCSは、田淵電機、安川電機、山洋電気から提案する。高圧向けは、パネルがソーラーフロンティアで、PCSは田淵電機、安川電機、山洋電気。特高になると、パネルはソーラーフロンティアで、PCSはTMEIC(東芝三菱電機産業システム)である。
第二に、コスト志向の方々へのソリューションだ。初期コストを抑えたいという要求は、国内外問わず共通している。ただ、土肥社長は、「当社には安ければ何でもよいという発想はありません。20年の発電事業を担う設備ですから当然です。安い製品こそ品質を厳しく確認して、一定の基準を満たしているもの選びました」と語る。
システムは、アジアメーカーの製品で構成することになるが、ESIは品質に着目し、パネルはジンコソーラー、フォノソーラー、ハンファQセルズで、PCSはサングロウの製品を選んだ。
第三に、プロフェッショナル志向の方々へのソリューションだ。大規模な太陽光発電所を複数開発するIPP(独立系発電)事業者や、グローバル展開を狙うプロの事業者など、太陽光パネルやPCSに対してある程度知識のある方が対象だ。
これについて、土肥社長は、「プロの事業者は、トータルのコストパフォーマンスを追求されます。設備に対する知見も豊富なので、性能やコストだけでなく、長期耐久性にも着目し、世界基準と照らし合わせながら様々な角度で判断されます」と語る。
具体的には、ソーラーワールドやハンファQセルズのパネルと、SMAのPCSで構成し、低圧向けにはハンファQセルズのパッケージシステムを提案している。とくに、SMAのPCSは品質がよく、信頼性も高いため、ESIは積極的に提案している。
ESIは、この分かりやすいソリューションを国内外で展開し、販売を大幅に伸ばしている。2016年6月期の売上高は対前期比微増の49・8億円だったが、今期は、太陽光パネル50MW、PCS100MWの出荷を見込んでおり、売上高は60億円前後となる見通しだ。
土肥社長は、「当社は、お客様に最適な製品を提供しますが、同時に、メーカーさんをサポートしていきたいと考えています。すなわち、間に立つ我々の存在意義は、双方に対するソリューションなのです。まだまだ提案を強めていきます」と方針を語った。
ヨーロッパ・ソーラー・イノベーション株式会社
〒100-6512東京都千代田区丸の内1-5-1新丸の内ビル12階
TEL:03-6757-9065
FAX:03-6757-9066
http://www.e-solar.co.jp
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