コストダウンと商品開発・生産能力で先行! 日栄インテック製国産架台の実力

2015.03.01

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 国内有数の太陽光架台メーカーとして知名度を上げている日栄インテック(東京都荒川区、高橋善晴社長)。生産拡大と物流の合理化で競争力を高めているが、新製品の開発にも余念がない。2月末開催の『PVEXPO』では傾斜地向けの新型架台を初披露し、今春にも受注を開始する予定だ。

 同社の地上用架台は、主に大規模発電所に使用されるスチール架台と、低圧向けのアルミ製架台、さらにスチールとアルミのハイブリッド架台の3製品だ。いずれも販売を伸ばし、スチール架台は2015年2月期の出荷量が前期比倍増の200MWに達する見込み。アルミ製架台は前期の出荷量20MWをすでに超えている。昨夏に製品化したハイブリッド架台は、発売わずか半年で20MWと売れ行きは好調だ。
 背景には、コスト競争力の向上がある。環境事業部西本健一事業部長は、「スチール架台は、部材を標準化したことによってスケールメリットが増し、低コスト化が実現した。架台の部品点数はオリジナルV型フレーム構造で軽量化を図った」と語る。
 一方、物流費の低減を目的とした配送の合理化も徹底している。たとえば、原材料費が割高なアルミ製架台は、「土地の形状を問わずどこにでも設置できる」施工性も強みのひとつだが、軽量な素材の特長を活かして4段2列を最小単位にキット化した。これによって、注文が入れば、発電所の規模に応じて必要な架台をすぐに荷詰めして配送できる。
 西本事業部長は、「当社の物流体制は無駄がない。低圧向けのアルミ製架台であれば、受注から1週間で納品できる」と胸を張る。

傾斜地用架台今春発売へ

 コスト低減に取り組む傍ら、同社は研究開発にも力を注いでいる。昨夏にはスチールとアルミのハイブリッド型架台も発売した。西本事業部長は「モジュールフレームは、強度と施工性の観点から、薄板を曲げて加工するスチールでは限界がある。その点、押し出し成形でつくられるアルミは、細かいピッチで加工できるのでスチールの弱点を補完する」という。同架台は現在、標準タイプ、準積雪タイプ、積雪タイプの3種あり、積雪タイプは積雪深さ150㎝まで対応できる。
 さらに同社は、傾斜地用の架台と杭を今春にも商品化する。元島玉雄取締役は、「適地が減少するなか、今後のカギは、条件の悪い場所でいかにコストをかけずに建設できるかだ。実績のある海外の架台メーカーは、為替の影響もあってコストが上昇している。国内メーカーへの期待度も大きい」とし、同社は半年前に開発を始め、このほど完成させた。
 杭は強度を考慮して素材にスチールを使用した。専用の杭打機で打ち込む方式だが、土の場合は長さ2m₄₅㎝と2m₈₈㎝の杭を、コンクリート用には1.2~1.4mの杭を使う予定だ。架台はアルミ製で、4段7列、4段14列、4段21列の3タイプを標準化した。杭はそれぞれ6本、12本、18本となる。
 製品の特長について、西本事業部長は、「杭と架台を繋ぐ金具部分で高さと出入り方向、そして横と縦のそれぞれ角度の計4方向の調整ができる」と語る。
 同社はいま、千葉工場の増設を進めている。生産拠点は千葉、新潟、上海、ベトナムと国内外に4ヵ所あるが、千葉工場は主要製品のスチール架台やハイブリッド架台を量産する主力工場だ。元島取締役は、「千葉工場は架台の設計やR&Dなど開発の主要拠点でもある。顧客のニーズに応えていくためにも工場敷地の拡大と生産ラインを増設した。また同様に新潟工場にもラインを増設し、生産のみならず開発にも力を入れていく」と語った。
 次々と新製品を開発し、市場の要求に応え続ける日栄インテック。同社の今後の動きに注目したい。

日栄インテック株式会社 環境事業部太陽光グループ
東京都荒川区西尾久7-57-8
TEL03-6758-5501
http://www.nichieiintec.jp/

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