太陽誘電の無線ストリング監視『ソルミーヴ』 高精度監視をお手頃価格でMW300万円以下も

2015.08.01

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 太陽誘電(東京都台東区、綿貫英治社長)の無線ストリング監視システムの販売が好調だ。高スペックな無線ストリング機を、発電所によってはMWあたり300万円以下と、割安に供給できる。ストリングを常時監視するメリットとは。

 電子部品メーカーとして1950年に設立された太陽誘電。90年代から無線通信技術のR&Dに力を入れ、その技術を応用して昨年、太陽光発電所の無線ストリング監視システム『ソルミーヴ』を開発した。発売後約10ヵ月で、計20MW分の発電所に実装され、今後は特高案件や水上メガソーラーへの設置も控えている。
 ストリング監視の導入の必要性については、同社が身をもって体験している。13年11月に稼働した自社保有の500kW発電所に、翌年『ソルミーヴ』を後付けしたところ、3ヵ所のストリングで異常を発見。パネルの割れ、クラスターの発熱、接点不良が原因だと特定した。いずれも日常の目視点検では確認できないものだった。
 新事業推進本部の田口武司課長は、「この不具合は、施工時に生じたのか、昨日発生したのか、わからない。常時監視を入れておけば即座にわかったこと。現地でIVカーブを測定したとしても、すべてのストリングを測定する間に日射条件は変化してしまう。大事なのは全ストリングを常時、同時に見ることだ」と語る。
 製品開発には、異常検知の精度にもこだわっている。ストリング毎の電流とモジュールの電圧、両方のデータを見られることで、日照の変化によって電流値が下がっても、電圧側が正常であれば異常だと判断されない。雲がかかる度に異常アラートが鳴るといった誤作動を減らすことができ、電圧の上昇・低下を確認したら、即座に対処することが可能だ。
 データの取得は1分毎で、10分間のデータを平均化したものがグラフに表れる。電流・電圧を遠隔監視できる簡易ソフトウェアは同社が無償提供している。また、現在はアクシス、三井情報、ラプラス・システムの遠隔監視システムに接続できる。今後、他のシステムメーカー10社程にも対応していく方針だ。
 『ソルミーヴ』の構成機器は親機MU(マネジメントユニット)と子機のSSU(ストリングセンサユニット)。MU1台につき最大350台のSSUに接続する。通信方式は2.4GHz帯を採用し、子機同士がホッピング形式で通信できるため、親機と子機の通信距離を心配する必要がない。いずれも電圧1000Vに対応し、防水・防塵保護等級はIP65に準拠している。
 無線方式のため、新設はもちろん、後付での設置も簡単だ。SSUと架台を結束バンドで固定し、パネルとSSUのコネクタをつなげば完了。SSUは太陽光パネルから電源供給を受け、MUはインターネット用のLANケーブル、若しくは太陽光パネルから給電する。
 一般的にストリング監視機器の相場は500万円以上だが、同製品であれば発電所の設計にもよるが、1MWあたり機器代で300万円以下での提供が可能だという。今後ストリング監視の導入を検討している方は、ぜひその製品の良さをブースで見て頂きたい。

太陽誘電株式会社 高崎グローバルセンター
群馬県高崎市栄町8-1
Tel:027-324-2325
Fax:027-324-2349
E-mail/pvmonitoring@jty.yuden.co.jp
‌‌URL/http://www.yuden.co.jp/jp/solutions/pv/

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