ジャパンパワーサプライ、27円も積極開発 造成工事をIT自動化 系統連系費は半減に
2015.08.01
PVeyePR
FITの優遇期間が終了し、メガソーラー開発のコスト要求が強まってきたが、太陽光ディベロッパのジャパンパワーサプライ(東京都港区、釜谷正宏社長)は、積極的な姿勢を崩さない。どのように競争力を高めていくのか。
2012年12月の設立以来、同社は土地の開発からEPC(設計・調達・建設)まで手掛ける太陽光発電所のディベロップ事業を推進してきた。出力2MW未満のメガソーラーを中心に、ミドルソーラーや10MW以上の大規模プロジェクトを開発し、累計22MWの太陽光発電所を完工。現在も250MW以上の受注残を抱えている。
10kW超の太陽光発電の買取り価格がkWhあたり27円に減額され、一部の大手EPCが早くも撤退を検討し始めているが、同社は「27円案件も積極開発」との方針を貫き、コスト低減の努力を続けていく構えである。
では、どのように競争力を高めていくのか。最近は平坦な建設用地が減少しており、起伏のある山間部での建設が増えている。それだけに、造成費用や系統連系費用をいかに抑えるかが焦点になるだろう。
同社経営企画室は、「必要以上に造成したり、フェンスの据えつけなどもオーバースペックになっていたりする案件が散見される」とし、「当社はコストダウンに向け、創意工夫を凝らし、建設の合理化を進めている」という。
そのひとつが、ラックを前後左右に360度動かせる可動域の広い架台の使用だ。この架台によって、「杭基礎を打ち込む際に、杭の頭の位置を揃える必要がなくなった」(経営企画室)。1工程減り、傾斜地での工期短縮を実現させたのである。
さらに造成工事の合理化である。同社は、IT化による自動運転機能を持つ重機を使用し、造成工事の手法そのものを大幅に変えた。
EPC事業本部の杉山貴人部長は、「造成工事は、重機オペレーターの熟練度によってコストが大きく左右する。手直し工事などが増えて想定以上にかかることもある」とし、「ドローンで用地の立体図面をおこし、その情報を重機にインプット。自動運転機能を持つコマツ製の重機が正確に造成してくれるので、造成の工期は従来の半分に短縮した」と説明する。
造成工事の無人化は、すでに2MWの太陽光発電所で導入しており、今後は特別高圧の大型案件などで本格的に使用していく考えである。
その一方で、ジャパンパワーサプライは系統連系費用の削減にも取り組んでいる。電力会社から系統連系の費用として数十億円もの巨費を提示され、発電事業を断念せざるを得ない発電事業者にとっては必見だ。
杉山部長は、「要は、電力会社から提示される工事の内容をよく吟味して、設備を変えたり、連系線のルートを変更したりして、自前で工事費を試算し直すわけだ。実際に当社では、電力会社から提示される工事費負担金の60%近い削減、つまり半分以下に下げたこともある」という。
EPCコストの削減へ。ジャパンパワーサプライの飽くなき挑戦はまだ始まったばかりだ。
株式会社ジャパンパワーサプライ
東京都港区六本木4-2-35アーバンスタイル六本木三河台
TEL:03-5785-1482
FAX:03-5785-1483
http://www.jps-pv.jp/
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