コア・コンピダンスで年率30%成長! 創電が語るインテグレータの生きる道
2017.04.01
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太陽光発電所のEPC(設計・調達・建設)から架台の開発まで手掛け、年率30%の高成長を遂げる創電(愛知県豊橋市)。同社の吉田豊社長は黎明期から太陽光発電設備の販売・施工に尽力してきた人物だ。販売・施工会社は何を目指すべきか、意見を聞いた。
――太陽光発電市場の動向をどう見ていますか。
吉田氏●日本の太陽光発電市場は、終わりではなく、始まりだと捉えています。過剰な利益を得られる市場は間もなく終わるでしょうが、代わりに健全な市場が生まれます。FITが始まる10年以上前から太陽光発電に関わってきた私にとって、誰もがそれほど苦労なく稼げたここ数年の状況には違和感がありました。
とはいえ、高利の獲得を目的に参入された方々を批判するつもりはありません。既存の電力体系こそ最も有益だと信じ込んでいた国民に、太陽光発電の優位性を知ってもらう機会をつくられたのですから。ある意味FITは太陽光発電の広告宣伝として重要な役目を果たしたと思っています。
──4月から10kW以上のFIT単価が21円に減額されます。競争が激化し、太陽光発電所の新規開発が冷え込みかねないとの悲観的予測もありますが。
吉田氏●競争は歓迎です。安かろう悪かろうになっては困りますが、改正FIT法で品質面に一定の規制がかかるので心配していません。不動産投資は実効利回りが4%台ですが、長く市場が存在しています。太陽光投資も同じようになるのです。これまでの高利回りが異常で、ようやく正常化すると思います。
よく、政府がFIT単価を大幅に減額して市場が一気に萎む可能性を危惧する声を聞きますが、私の意見は異なります。太陽光発電は、CO2排出削減やエネルギー自給率の向上に貢献し、かつ持続可能で燃料費ゼロですから競争力があります。世界各国が太陽光発電の普及に取り組んでいるので、日本だけが世界の潮流と逆行する道理はない。振り返れば、日本は石油ショックを機に長く太陽光発電の普及拡大を進めてきました。それは今後も変わらないはずです。
──競争が激化すると、販売・施工会社の経営は厳しくなると思いませんか。
吉田氏●もともと太陽光発電設備の販売・施工は、専門性が求められる事業でした。大きな収益が得られるものでもなかったので、大企業の参入は限られ、販売・施工会社の活躍の場があったのです。それがFITによって、ここ数年は大資本による画一化が市場を支配するようになりましたが、また専門性が問われ始めています。
というのも、屋根上設置や営農型太陽光、あるいは自家消費といった新しいニーズが出てきました。いずれも1件の規模は小さく専門性が求められるので、画一化が難しくなります。地域の販売・施工会社に分があるのです。
──では、貴社の強みは何でしょうか。
吉田氏●ひとつ挙げるならば、EPCでありながらメーカーがつくれない製品を開発・製造できる点です。たとえば、架台と杭基礎を繋ぐフランジ。当社のフランジは、すべての架台にあらゆる杭基礎を繋ぐことができます。恐らく架台メーカーもその気になればつくれるでしょうが、決してつくろうとしません。なぜなら、架台と杭基礎をセットで販売したいという考えをお持ちですから。もし私が架台メーカーの社員ならば、同じことを考えるでしょう。しかし私はエンドユーザー様へ直接商品を提供する立場なので、架台と杭基礎それぞれ最適な製品をお客様に提供したいのです。
同じようなことは、施工面や販売面でもいくつかありますが、基本理念は、お客様のために、他社よりよいものを他社より安く提供すること。すなわちコア・コンピダンスです。
株式会社創電
愛知県豊橋市大崎町字東里中49-1
TEL:0800-123-8210
E-mai:linfo@soden-solar.co.jp
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