配電設備製造のウェーブエナジー（東京都港区、佐伯一郎社長）は、高圧・特別高圧向け受変電一体型PCS（パワーコンディショナ）の売れ行きが堅調だ。2017年の出荷台数は335台と、前年比8％減少する見込みだが、容量ベースでは同20％増の260MWに達している。大容量モデルの引き合いが伸びている。
　同製品はPCSと変圧器、集送電機器を単一の筐体に集約した設備である。現場での煩雑な配線作業が少なく、搬入後すぐに使用できるという点を強みとする。
　同社は12年に容量250kWから750kWの製品を発売。最盛期の15年には500kWの設備を中心に総計529台販売したが、その後は出荷を減らしている。
　この傾向について、同社マーケティング部長の宇野裕香氏は「高圧発電所の案件が減少したため、出荷台数は低調だ」と話す。
　一方、「10MW以上の特高圧案件からの引き合いは堅調だ。今後数年間はメガソーラー案件が残存するので、大容量モデルは一定の需要が見込める」との展望も述べた。
　同社は昨年6月に容量1000kW、1500kW、2000kWの3製品を発売。17年6月から12月までの出荷台数は、前年同時期の3倍以上にのぼる。同製品の販売を伸ばし、17年の年間出荷容量は前年比20％に達する。