新栄電子、内部抵抗測定の専用器 18年年初発売へ
2017.11.01
PVeye
パネル検査器の製販を手掛ける新栄電子計測器(神奈川県藤沢市、成勢幸一郎社長)が、年明けにもシステム電圧1000V対応の内部抵抗測定器を発売する。I-V測定器に備わっている付帯機能を分離し、単体の機器として売り出す。I-V測定の作業効率を高める狙いだ。
I-V測定は、太陽電池の発電性能を計測する代表的な検査だが、1つのストリングの測定におよそ3秒の時間を要す。それゆえ、大型太陽光発電所のパネル全数検査となれば、時間も手間もかかり、費用が嵩む。
そこで同社は、内部抵抗を、1ストリングあたり約1秒で測れる専用の機器を開発。内部抵抗測定で不具合を確認し、異常箇所のみ選択的にI-V測定するようにして、作業効率の向上を図った。
元来、内部抵抗を測る機能はI-V測定器に搭載されているが、補助的な機能しかなく、内部抵抗のみを測定することができなかった。
同社営業技術部長の光山亮氏は、「現場で機械を扱う顧客からの声を反映し、このたび独立した内部抵抗測定器を開発した」という。
ただし、1台約14万円という価格設定のため、発電設備の規模が小さい場合、効率化の恩恵が費用に見合わない可能性に留意する必要がある。
同製品の外形寸法は13.1×18.1×5.4㎝、重量650gである。発売は来年1月末となる予定だ。同社は年間300台の販売を目指すという。
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