タオケイ、新商品発売 遠隔監視とウェブカメラをセットに

2019.05.30

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 監視装置製造の中タオケイは5月、遠隔監視装置とウェブカメラを組み合わせた新商品の受注を開始した。どのような機能があるのか。

 FITの開始から7年が経ち、太陽光発電所の運営上生じる様々なリスクが浮き彫りになってきた。一つが盗難だ。
 太陽光発電所は人家がない場所に建てられる場合が多く、盗難の被害に遭いやすい。防犯カメラの導入が有効だが、費用が嵩むため、購入に踏み切るオーナーは多くはないようだ。
 こうした太陽光発電所オーナーの悩みを解消すべく、タオケイは5月に新商品を発売。遠隔監視装置とウェブカメラに10年分の通信費をセットにし、小売り価格を業界最安級に設定しているという。
 新商品の発売に際し、監視カメラ世界大手の中ハイクビジョン(杭州海康威視数字技術)にウェブカメラの製造を委託、自社製の遠隔監視装置と連動できる仕様にした。そのうえで、常時録画した映像をメモリーカードに保存し、アプリを通して太陽光発電所を監視する仕組みを採用。映像の保存は4日間程度だが、その分価格を抑えた。
 監視カメラは、防犯対策のみならず、異常の検出にも有効だ。たとえば、太陽光発電設備の出力が突然低下した場合、曇天の影響か、発電設備の異常によるものか、原因の特定は難しい。だが、監視カメラで太陽光発電所の状態を視認できれば、現地へO&M(管理・保守)業者を派遣すべきか否かの判断が下しやすくなる。

7月以降LTE通信に

 タオケイが日本市場へ本格参入したのは2016年だ。製品が割安なうえ、遠隔監視装置1台で最大12台のPCS(パワーコンディショナ)を同時に監視できる機能や、複数の太陽光発電所を画面上で一元的に把握可能な点などを訴求し、後発ながら17年には製品を2000台出荷した。
 昨年にはソフトウェアを更新。PCSまたはストリング同士で発電量を表示し、過去のデータと日別、月別、年別の比較を可能にした。新機能により、たとえば、ある1台のPCSだけ発電量が低い場合、何らかの異常が発生している可能性があるとオーナーが予想できるようにしたのだ。
 その後、同社は価格競争力で競合他社を凌ぎ、18年には出荷台数が2500台に到達。同社の烏鵬飛取締役は、「今年は製品を3000台販売したいと思っています」と意気込む。
 その同社は7月から、遠隔監視装置の通信方式をLTEに切り替える予定である。従来3G通信を採用していたが、近い将来3G通信が利用できなくなるためだ。「既存顧客に対しては、3G通信の終了時点が明確になった段階でハードウェアの交換に応じる」(烏取締役)。
 地上設置型太陽光発電所のオーナーやO&M事業者は、一度同社の製品を採用してみてはいかがだろうか。出荷台数を伸ばし続けている理由が実感できるかもしれない。

TAOKE株式会社
〒108-0014 東京都港区芝4-9-3 芝石井ビル4F
TEL 03-5439-6626
E-Mail:sales@smartpv.co.jp

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