清水建設（宮本洋一社長）は4月12日、兵庫県赤穂市で約35億円を投じ、出力10MW（パネル出力12MW）のメガソーラープラントの開発に着手すると発表した。100％出資子会社として「赤穂太陽光発電」（東京都中央区、小林経夫社長）を新たに設立し、建設資金の調達や完成後の施設運営などを行う。建設工期は2013年4月から1年間で、運用開始は2014年4月を予定している。
　メガソーラーは、兵庫県赤穂市西浜町西浜工業団地内の16万㎡超（約5万坪）の敷地に建設する。温暖な瀬戸内海気候下に位置することから、年間を通じて日照量が多く、安定した発電量が見込めるという。
　この事業は、同社が長期ビジョンで示したストックマネジメント事業とサステナビリティ事業の強化方針に基づくもの。メガソーラー建設は、ストックマネジメント事業としては、長期的に安定的な収益をもたらし、業績に貢献していく。また、サステナビリティ事業としては、最新技術の採用により先端的な施設運営を行うことで、全国で計画されているメガソーラープラントのモデルになり、受注拡大に貢献するとしている。
　メガソーラープラントに導入する主な最新技術は、気象予測に基づく発電量予測・補正システム、太陽光パネルの故障モニタリングシステム、スマートカメラによるセキュリティシステム。発電量予測・補正システムは、日射量によって大きく変動するメガソーラーの発電量が電力会社の系統へ与える影響を最小限に留めるための情報提供を行う。故障モニタリングシステムは、多くの太陽光発電パネルの中から故障パネルを特定するもの。セキュリティシステムは、広大な敷地内の監視を行うことで、異常事態への早急な対応が可能になり、施設の管理効率が向上するとしている。