第三者試験機関のケミトックス（東京都大田区、中山紘一社長）は5月2日、キセノンアーク紫外線暴露試験装置を今年4月より2台増設し、計4台体制で太陽電池モジュールの紫外線暴露試験を実施していることを明らかにした。
　紫外線暴露試験は紫外線にさらされる電気機器の高分子材料に紫外線照射を行ったうえで、燃焼性または物理的特性試験を実施するもの。燃焼性試験では初期のクラスを維持すること、物理的特性試験では初期の平均物理的特性値に対して70％未満にならないことが合格条件。国際規格であるIEC61730-1太陽電池モジュールの安全規格では、太陽電池モジュールに使用されるバックシートやジャンクションボックスに対し、ANSI／UL746Cに基づく紫外線暴露試験が求められている。
　同社が採用している耐紫外線照射試験（UV試験）装置は、キセノンランプによる紫外線促進暴露でASTM、UL、ISO、CE、ENなどの国際規格に適合しているほか、自然太陽光に近い紫外線光と可視光太陽放射のシミュレートを可能としている。実験室ウェザリングであるため、自然ウェザリングと異なり、天候に左右されず、安定した条件を維持・促進でき、再現性や反復性が得られるという。ブラックパネル温度／湿度や槽内温度／湿度の制御・測定も可能。
　これまで同社では、2台体制で試験を実施していたが、再生可能エネルギーの普及拡大に伴う紫外性暴露試験の需要増加を受け、今回の増設を決めたとしている。