スイス・ABB（日本法人・東京都渋谷区）は5月22日、太陽光発電用PCS（パワーコンディショナ）の製品ラインナップに875kWと1000kWを新たに加え、国内市場でも販売を開始すると発表した。
　太陽光発電用PCS「PVS800」シリーズは、これまで100kW／250kW／315kW／500kW／630kWをラインナップ。同社の従来品と比べ、電力密度が45％改善、kWあたりの容積および占有面積が最も小さいPCSの一つとして、プラント全体のシステムコストを削減し、効率改善にも寄与するもの。
　新たに発売する機種についても、現行の「PVS800 」シリーズと共通のABBパワーモジュールを採用。定格電力ベースで周囲温度50℃に対応、製品をディレーティングすることにより、55℃まで範囲を拡大することも可能だ。直流入力部は追加可能な配線モジュール構造になっており、直流ケーブル型選定、必要となる接続箱の数などのシステム要件を決定する際の柔軟性も高い。電力変換効率は業界トップクラスである最大 98.8％。また、部分負荷効率、Euro-eta も98.6％を達成している。 制御電源の電源消費量も700Wと小さく、より高い効率化を実現。1000kWタイプは、8つのヒューズ付バスバー入力端子を備え、16端子まで増やすことが可能。直流入力側は、インプットごとに直流電流を計測する機能を搭載することもできる。大規模発電所だけでなく、2MW未満の発電所でも、複雑なシステム構成の単純化を実現するという。