全国農業協同組合連合会（中野吉實経営管理委員会会長、成清一臣代表理事理事長、以下JA全農）と三菱商事（小林健社長）は6月3日、昨年7月に合意していた全国の農業者・JAグループ関連施設の屋根を活用した太陽光発電事業について、第1号案件として、6月5日に「全農岩手県本部いわて純情米広域集出荷施設発電所」の起工式を開催すると発表した。
　JA全農と三菱商事は、2012年7月に太陽光発電事業の共同推進に合意、10月にはJA全協、三菱商事、JA三井リースの合弁でJAMCソーラーエナジー合同会社を新設して事業を進めてきた。そのJAMCソーラー第1号案件が岩手県花巻市における「全農岩手県本部いわて純情米広域集出荷施設発電所」である。同発電所は、全農岩手県本部の米倉庫の屋根に太陽光発電設備を設置するもので、2013年9月には東北電力への売電の開始を予定している。発電所の規模は、農業施設への屋根設置型においては、最大級となる799kW。年間発電量は744MWhを想定、約130世帯分の電力使用量に相当する。
　なお、JAMCソーラーは設立後、全国各地で発電設備の設置計画を進めており、2012年度の買取り価格認定案件は約80件、発電容量にして合計30MWとなったという。
　2013年度については、設置工法の開発により、設置対象が拡大した畜舎や倉庫などの屋根に加え、ニーズが多かった農地以外の遊休地も対象とし、発電容量合計で90MWを積み増すことを目指している。