東北電力（海輸誠社長）は7月31日、一般社団法人新エネルギー導入促進協議会（柏木孝夫代表理事）が公募する「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」に応募し、採択されたと発表した。
　同事業は、中央給電指令所から、変電所に設置した大型蓄電システムに対して自動で出力調整指令を送信して、蓄電池の充放電制御を行うことにより、周波数調整力の拡大効果を検証するもの。再生可能エネルギーの更なる導入拡大を目指し、気象条件で出力が変動する風力発電や太陽光発電の普及拡大に伴う周波数変動対策の新たな取り組みとして、変電所に大型蓄電池を設置し、最適な制御および管理技術を開発・確立することが目的である。同社は、実証事業の検証結果を踏まえ、今後も東北地域に賦存量が豊富な再生可能エネルギーの導入拡大に取り組んでいくとしている
　
　主な概要は以下の通り。

設置場所：西仙台変電所（仙台市太白区秋保町、設置面積4,800㎡程度）
実証設備：リチウムイオン電池（20,000kWh）
事業期間：2013年度～2017年度（2015年2月を目途に設置工事を完了し、その後3年間で実証試験を実施予定）
検証項目：蓄電池システムと火力発電機を組み合わせた周波数制御ロジック、実機による周波数調整力拡大の効果・影響、再生可能エネルギー導入拡大への効果、蓄電池の充電レベル、充放電ロス、寿命など