産総研、「福島再生可能エネルギー研究所」設立へ 再エネ研究の中核拠点に
2013.09.25
PVeye
独立行政法人産業技術総合研究所(中鉢良治理事長、以下産総研)は9月25日、福島再生可能エネルギー研究所の2014年4月の開所に先行し、福島再生可能エネルギー研究所(大和田野芳郎所長)を10月1日に設立すると発表した。
産総研は、政府の東日本大震災復興基本法第3条に基づき制定された「東日本大震災からの復興の基本方針」及び「福島復興再生基本方針」などを受け、「再生可能エネルギーさきがけの地、福島」に福島再生可能エネルギー研究所を設立することを決定。これまでに、福島県郡山市西部第二工業団地の土地を購入、2012年11月には郡山市と連携・協力協定を締結した。12月には建設工事に着工し、現在整備を進めている段階だ。研究本館と実験別棟は、2014年1月に竣工し、研究開発設備を搬入・設置していく。2014年4月には、福島再生可能エネルギー研究所を開所し、本格的に研究活動を開始する予定だ。開所までの研究活動は、産総研つくばセンターで行う。
同研究所では、再生可能エネルギーの大量導入の早期実現に向けて、①再生可能エネルギーネットワーク開発・実証、②水素キャリア製造・利用技術、③高効率風車技術およびアセスメント技術、④薄型結晶シリコン太陽電池モジュール技術、⑤地熱発電の適正利用のための技術、⑥地中熱ポテンシャル評価とシステム最適化技術、以上6つの課題を中心に、国内外の多様な外部機関と共同で世界最先端の再生可能エネルギーの研究開発を実施。「世界に開かれた再生可能エネルギーの研究開発の推進」と「新しい産業の集積を通した復興への貢献」を大きな使命として、欧米やアジアなどの研究機関との共同研究・人材交流も進め、国際的な再生可能エネルギーの中核的研究拠点を目指すとしている。
なお、福島再生可能エネルギー研究所では、研究推進組織として、再生可能エネルギー研究センター(大和田野芳郎研究センター長)を、研究支援組織として、福島連携調整室と福島研究業務推進室を設置し、同研究所内で研究活動を展開する独立行政法人科学技術振興機構(JST)などの外部機関とも連携していく。
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