ソーラーフロンティア（東京都港区、玉井裕人社長）は11月20日、福島県協力のもと、農地での農業とその上部空間を利用した太陽光発電事業の両立を目指した実証事業「PVグリーンハウス実証事業」を開始したと発表した。
　「PVグリーンハウス」は、グリーンハウスと呼ばれる温室を使った高付加価値農業の収益に加え、グリーンハウスの屋根を利用した太陽光発電事業からの売電収益により、収益性が高く、持続性の高い施設園芸モデルを構築することを目的としたもの。実証事業では、約1,300㎡のグリーンハウス屋根に50kW、計324枚のCIS薄膜太陽電池モジュールを設置し、ハウス内ではイチゴおよびトマトの栽培を行う。同事業は、経済産業省の「平成24年度住宅用太陽光発電高度普及促進復興対策事業（福島実証モデル事業）」に採択されている。委託事業が終了する2014年1月を目途に、発電事業及びモジュールの影の影響を受けるハウス内農業を検証する。
　なお、今回の実証事業では、海外で「PVグリーンハウス」の実績を持つ独・ベレクトリック社のシステムを導入しているほか、カナダのグリーンハウス専門会社であるLes Industries Harnoisやパワーコンディショナ世界最大手の独・SMAソーラーテクノロジーの協力も得て、実施している。

「PVグリーンハウス実証プロジェクト」の主な実施概要は以下の通り。

事業者：ソーラーフロンティア
所在地：福島県南相馬市鹿島区岡和田
ハウス面積：1,300㎡
総出力：パネル出力50.22kWp／システム出力40.5kWp
栽培作物：イチゴ、トマト
使用モジュール：ソーラーフロンティア製CIS薄膜太陽電池モジュール324枚