東レエンジ&フジプレ、共同で発電事業実施 北九州市、5.7MW

2014.02.20

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 東レエンジニアリング(東京都中央区、河村良一社長、以下TEK)とフジプレアム(兵庫県姫路市、松本倫長社長)は2月20日、環境エネルギー分野における太陽電池関連事業の拡大のため、FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)に基づく発電事業会社を共同で設立したと発表した。
 TEKとフジプレアムは、共同で合弁会社「北九州TEK&FP」を設立、ひびき灘開発が北九州市若松区内に所有する7haの土地を新会社が賃借する。新会社は、太陽光発電設備への投資を行い、太陽光で発電した電気を九州電力に売電していく。太陽光発電設備の容量は5,783kWで、総事業費は約20億円。
 TEKは、設備の設計・工事・保守を担う。太陽光発電設備については、地上設置型に加え、太陽追尾型も導入する。地上設置型は、バックシートや封止材に長期信頼性が高い東レ(東レフィルム加工)製部材を採用したフジプレアムの単結晶シリコン型モジュールを使用する。一方、太陽追尾型は、フジプレアムが独自開発したシステムを採用。地上設置型と比べ、土地の使用効率が高く、発電効率も従来の固定式と比較して1.4~1.5倍の発電量を確保できるという。今回、10機(45kW)を設置し、ショーケースとしての役割も担っていく予定だ。
 TEKは、2012年度に環境エネルギー事業部を発足、太陽光発電設備の施工事業に参入した。FITによる市場活性化もあり、2012年度に約5億円だった売上規模は、2013年度には前期比7倍となる約35億円となる見込みだ。フジプレアムは、兵庫県姫路市で2000年より太陽光発電事業を開始。2012年度における同事業の売上は約46億円、太陽電池パネルの生産能力は現在年産100MW。
 両社は、2012年度下期より開始した東レ地球環境事業戦略推進室などと連携し、事業機会を探索するなかで、TEKとフジプレアムが共同で発電事業会社を設立し、北九州市若松区に太陽光発電設備を設置、発電事業を行うことで新たな付加価値の創出と今後の事業展開におけるノウハウを取得する計画を策定した。両社は発電事業会社に出資することで、設備の運用・保守までも含めたノウハウを取得、従来の施工事業からEPC(設計・調達・建設)事業やO&M(運用・保守)事業への事業範囲の拡大を目指している。また、東レグループは、東レ製の材料(バックシート、封止材など)を使用したフジプレアム製太陽光パネル、東レACE製防草シート、東レ環境エネルギー開発Cで開発した発電予測システムなどを導入することにより、太陽光パネルから、設備設計、施工、運営・保守にわたるサプライチェーン構築に取り組むとしている。

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