ダイヘン（大阪市淀川区、田尻哲也社長）は2月24日、国内太陽光発電用PCS（パワーコンディショナ）の新機種として、333kW機を発売すると発表した。
　新たに発売する333kW機「P333JFL1-A01」の最大の特長は、業界最高水準の変換効率98.4％を実現したこと。同社の強みである独自の高効率変換技術によって、500kW未満の中容量PCSである333kW機でも500kWクラス以上の高容量PCSと同レベルの最高変換効率98.4％を達成した。高効率化により、同社の現行機種（250kW機）を20年間使用するのに比べ、1MWの太陽光発電の場合、約8百万円の売電収入アップを見込めるという（13年度買取り価格税抜36円／kWhで試算）。
　333kW機は、500kW機と組み合わせることで太陽光パネルの設置面積に応じた多彩な容量でのシステム設計を可能にするほか、PCSが異常を検知した際に、系統情報や機器内部の情報を保存する「パワコンレコーダ機能」を搭載。系統を含め、異常発生時の原因箇所の早期特定が可能となり、システムの早期復旧による発電ロスの低減に寄与するという。回路構成は2ユニット。故障ユニットだけを電気的に切り離すこともできるため、万一の故障による発電機会の損失を低減させる。また、システム納入後の新機能追加・更新時に活用できるファームウェア更新機能を加えており、遠方からの監視・制御に対するニーズに対応し、メンテナンス性を向上させたという。FRT機能も標準搭載している。
　同社は、「今後の国内太陽光発電事業の中心的市場と目される1MW以下のミドルソーラー（中容量太陽光）発電において、組合せのバリエーションを増加することで、最適なシステム構築を可能にするとともに、業界最高水準の高効率なパワコンの提供により、ソーラー事業顧客の収益拡大に貢献してまいります」とコメントしている。