生活協同組合コープさっぽろ（北海道札幌市、大見英明理事長）はこのほど、道内の再生可能エネルギー発電事業者から電力買取りを始める。買い取った電力は自社の店舗で利用する。電気の需要家側が主導して電力会社を選定する先進的な取り組みだ。
　事業モデルは、エナリス（東京都足立区、池田元英社長）とコープさっぽろの100%子会社エネコープが、道内の再エネ発電事業者からFIT（固定価格買取り制度）価格よりも高く電力を買い取る。両社は、買い取った電力を、新電力会社を通じてコープさっぽろに販売。コープさっぽろは買い取った電力を自社の店舗で利用する。
　第一号の案件は、エネコープが所有する2ヵ所計2MWのメガソーラーの電力をエナリスが買い取り、新電力を通じてコープさっぽろに供給する。
　エネコープのメガソーラーは2013年3月から稼働しており、発電量はエネコープのホームページで常時公開している。
　同メガソーラーについて農林中金総合研究所の寺林暁良研究員は「エネコープは家庭用太陽光設備を販売し、2012年度からはメガソーラーとバイオガス発電の運営も始めた。メガソーラーは道東と帯広市内の2ヵ所にあり、総事業費は約7.5億円に達した。そのうち3億円は1口10万円の組合債で調達、2週間で満額を集めた」と発表している。