住友電工「薄型・軽量」集光型太陽光発電装置を宮崎大へ設置
2014.03.27
PVeye
住友電工(大阪市中央区、松本正義社長)は3月27日、集光型太陽光発電装置(以下、CPV)を宮崎大学に納入した。宮崎大学は、次世代型太陽光発電システムと位置付けた研究設備として活用する。
同社CPVの最大の特長は「薄型」で「軽量」である点だ。一般的なCPVは太陽の光をセルにより効果的に集めて発電させるため、厚いレンズを使っている。
しかし、電気に変換されない光は発熱し、装置内部の温度を上昇させ、セルや周辺部材の劣化促進を招く。そこで同社では、内部温度が100℃以上にならないようガラスを薄くすることで、発熱による製品の劣化を防ぐという。
また薄いガラスを使用することで重量が軽くなるため、輸送コストが抑えられるなどの利点もある。
CPVはガラス内部に変換効率の高い化合物系のセルを置き、レンズを通して光を一点集中し、発電させる、いわば虫メガネ式の発電装置だ。現在主流のシリコン系太陽電池パネルに比べると高い発電能力を持つ。ただし、CPVはその特性上、光を真っ直ぐにレンズに当てなければならず、太陽光追尾式の架台が必要で、設置場所に制限があるなどの課題もある。
今回、宮崎大学には2基のCPVを設置。合計出力は15kWで、3月19日より運転を開始している。
住友電工は12年7月より同社横浜製作所においてCPVを設置しており、実証運転を続けている。
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