鈴与商事（静岡市清水区、脇本省吾社長）は4月4日、静岡県内の新電力事業者（PPS、特定規模電気事業者）として初となる電力供給を4月1日から開始したと発表した。
　2013年2月に特定規模電気事業者として登録した同社はこのほど、鈴与グループの事業所と併せて県内の事業所・施設などへの電力供給を開始。今夏までにグループ施設103施設を含む123施設、年間使用量約50百万kWhの供給を予定しているという。電源については、グループが保有する太陽光発電設備のほか、太陽光発電や小水力・バイオマスといった再生可能エネルギー源を調達し、地域で生み出したグリーン電力を地域に供給する「再生可能エネルギーの地産地消モデル」を構築、拡大していく方針だ。現在、県内外の太陽光発電など再生可能エネルギー事業者から発電した電力を買い取っており、年内には一般家庭の消費電力量の約21,000世帯分に相当する年間80百万kWhとなる見込み。また、より安定的な電力供給体制を構築するため、自社発電設備への投資検討を進めていることに加え、県内企業が保有する自家用発電設備からの余剰電力も買い取っていく予定だ。
　同社は、「これまでエネルギー供給事業者として、石油、LPガス、天然ガスといった燃料供給やコージェネレーションによる電熱供給、再生可能エネルギーによる発電事業などを行って参りましたが、電力事業を推進することで、総合的なエネルギーソリューションサービスを皆様に提供して参ります」とコメントしている。