電力代が5%安くなる!? マンション一括受電とは
2015.05.25 ENERGYeyeコラム
マンションにお住まいの方なら、いまでも電力切り換えができるそう。24万戸の世帯が実施済みです。
昨年末時点で、約24万戸が電力会社を切り換えたとされる高圧一括受電。気になるその中身とは、電力会社との契約をマンション全体にいったん結び直し、各住戸への電気供給は新電力などが請け負うというもの。
つまり、まとめ買いをすることで、本来なら低圧だった料金メニューが割安な高圧料金へと切り換えられるため、各住戸、あるいは共有部の電気代が安くなるというわけだ。気になるお値段は、「各住戸なら5%、共有部だと30〜40%安くなる」(オリックス電力の細川展久社長)というから検討の価値あり、だろう。
「年間2万戸のペースで増加中」(細川社長)とし、オリックス電力は新築、既存合わせて6万2000戸の実績を持つというから、一括受電の注目度はますます高まっている。
新築なら各住戸を選ぶが、とりわけ既存マンションの場合だと99%が共有部を選択し、電気代削減に成功しているという。マンションの資産価値をどうやって向上させるか、お悩みの管理組合も多いと思うが、共有部の電気代を下げるこの一括受電が、資産価値向上に一役買っているというわけだ。
一度は検討してみたい手法だが、既存マンションは全戸分の同意なしに、スイッチングはできない。この点には気をつけたいところ。また切り換えまでのスケジュールも、管理組合での総会や申し込み手続き、受電設備の工事(もちろん費用負担は新電力)を伴うため、平均でも1年がかりの作業となってしまう点も要注意だ。
一括受電サービスを提供してくれるのは、先のオリックス電力のほかに、NTTファシリティーズ、中央電力、JCOMグループのIPパワー・システムズの4社。ただし、エリアや対象住戸数は企業によって違うケースがあるので、検討する際は、一括受電サービスを受けられるマンションなのか、まずはチェックしよう。
とにもかくにも完全自由化まであと1年。1億2000万人すべてが、目当ての電力をお得に手に入れられる、またとない機会がやってくる。いまから電気のことを見直して、スイッチングデビューを目指そう。
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